図書/ノンフィクション/エッセー

竹島紀元作品集鉄路に魅せられて

(著作・竹島紀元/出版・株式会社心交社/2000年6月1日初版)


(内容)

 株式会社鉄道ジャーナル社社長で編集長の竹島紀元氏のエッセー集で、「旅と鉄道」や「鉄道ジャーナル」誌上で掲載されたものに書き下ろしの青春時代のエッセーが加えられ、映像・文筆家としても名高い氏の魅力が一層引き立てられます。

 殊に蒸気機関車への情熱は趣味誌編集長の領域を超えて、C623機計画でも重要且つ強力な役割を任ったが、その理由が解る一冊です。

 函館本線C62機重連の記述は圧巻で、文章の中にロクニ独特のドラフトや運転室の怒号、石炭煤のにおいや肌を噛む寒さが迫って来て、読み終えた後には「仕事の後の一服」がついつい欲しくなってしまうほどのものです。

 ジャーナリストと称されていますが、文章や映像の中に暖かさが溢れているのは、氏の持つ大きな度量と人間的魅力が反映されている証拠です。

 読むと旅に出てみたくなる、そんなお薦めの一冊です。


(閲覧及び販売)

★コード・ISBN4-88302-472-5/1900円


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