特定非営利活動法人交通文化連盟

平成20(2008)年

地域観光・鉄道再生元年宣言

 少子高齢化の進行と、地球的規模での環境保全の流れの中で、うち続く深刻な格差的不景気に多くの国民が現実と将来に漠然たる不安を抱え、同時に心身共に疲弊した幅広い年代の人々が不思議と日本が経済的には貧しくとも庶民は元気で、明るい将来が描けた「若々しい時代」に魅力を感じ、映画・書籍・観光とこれも幅広く支持を受けております。

 新幹線もパソコンも無く、冷房すら珍しい時代は同時に「地方・地域が元気」だった時代でもあります。

 人心の荒廃は大人から子供達へ浸透し、夢を描く事・語る事すら否定され、私利に溺れて腕白な不熟な「大人」が跋扈し、地方に眼を転じれば商店街に語らう主婦の姿は無く、公園や路地も防犯の名のもとに子供達の姿が消え、隣近所は助け合うのでは無く、お互いに疑念と監視の視線で眼をあわせる事すら避けてしまう、一方で急速な通信技術の発達は、対人関係に於ける強靱さを欠いてむしろ後退を呼び、相次ぐ欺瞞は信じる事すら疑いを持つ寒い時代を引き出そうとしています。

 そんな時代だからこそ、元気な地域が求められるであります。

 街が元気なのは、そこに生活する人が元気な証であり、その元気は多様多彩な人の交わりの中で更に活性化を促進されるものです。

 数値は人が作るものであり、それを上げるも下げるも、それに関わる人間の「元気」こそが重要なのです。

 過去を追い求めるのでは無く、元気を得る為に「懐かしいもの」を見付けて磨き出す事、それがこの時代、そしてこれからの時代に希求される「地域活性化」の方程式であります。

 今ブームの時代は、同時に鉄道の時代でもありました。

 日本の元気を「思い出して頂く為」に、我々特定非営利活動法人交通文化連盟は本年を「地域の元気は人間の元気」であると訴え、更に「自然体に微笑みを交わせる人らしい、地域個々に適合した地域観光の創造を基底とした鉄道の再生」を主題として、ここに「地域観光・鉄道再生元年」とする事を宣言致します。

 虚栄は不要、欺瞞は拒絶、しかし独善は先に何も得られません。

 しかしそれ以上に不合理はやはりおかしいと批判し、議論や意見は広く交わした上で時代の潮流を誘引すべきであります。

 悲観や黙秘は更に何も改善せず、進歩も発展もありません。

 ただ我々は「人が信じられる時代」を今一度創造したいだけであります。

 その義を庶民の笑顔第一と据えて、この宣言を行うものであります。

平成20年1月1日   

特定非営利活動法人交通文化連盟